codmw(コールオブデューティー)キャンペーンのストーリーを関係図で解説!

codmw(コールオブデューティ モダンウォーフェア)のキャンペーンモード。ストーリーについていけない!

 

このキャンペーンモードのストーリーですが、中東を舞台に複数の組織が出てきて、そこにSASやらCIAやらが絡んできて、正直一回やるだけではあまり話の意味が分からない。しかも出てくる国であるウルジクスタンは架空の国だったりと。

 

わたくし、キャンペーンモード3周して、ウェブでいろいろ調べてようやく大筋の意味が掴めてきました。

 

この物語を理解するためには、登場人物や組織の関係図、いわゆる相関図があれば捗るなと思いましたので、それを自分で作ってみました!

 

注意事項

※ネタバレも含みますので、まだクリアしてない方は、クリアしてからご覧ください。

※あくまで私見で、公式見解ではありませんのでその点はご承知おきください。

 

 

それではよろしいでしょうか??

 

 

 

 

ではどうぞ!

CoD:MW キャンペーン登場人物相関図

 

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CoD:MW相関図

いかがでしょうか?

登場人物や組織の複雑な関係性も、この相関図があれば一目で理解できるのでは??

 

舞台はウルジクスタンを中心に展開します。

このウルジクスタン、画像の地図をよく見ていただくと分かりますが、本来は存在しない島なんですね。黒海の東に浮かぶ島です。

ゲームに出てくるジョージア(グルジア)のヴェルダンスクも架空の場所みたいですね。

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現実世界のマップ

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コールオブデューティは現実世界をベースとしたフィクション。主要の舞台を架空の国にするのは、中東、アラブ系のプレイヤーに配慮しての措置なのでしょうか。(ロシアへの配慮はいいんかなw)

 ※こちらの記事に、そのあたりについて開発者が語ったインタビューがまとめられています。

https://shigurechan.com/game/the-real-reason-why-the-enemy-country-of-modern-warfare-is-fictitious

  

ですが、実際にはウルジクスタンのモデルとなる国があるはずです。自分なりに調べた結果、それはチェチェン共和国ではないかと思いました。地理的にも歴史的にも様々なエピソードから類似点が見つかるのです。

 

チェチェン共和国

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 チェチェン共和国 - Wikipedia

チェチェン共和国はグルジアの隣にある国ですが、調べてみるとウルジクスタンとチェチェンにはいろいろな共通点が見つかります。

 

CoDのエピソードとなる1990年代からを中心に、チェチェンの歴史を追ってみることにしましょう。

 

90年以降のチェチェン

もともとは中央アジアのイスラム国家であったチェチェン。1800年代にロシア帝国の侵攻を受け、ロシアに併合されます。その後、ソ連を構成する自治共和国に。

しかし、ソ連崩壊後の1990年、チェチェン・イングーシ共和国は、かねてからの念願であったロシア連邦からの独立宣言をします。その頃、国内では反ロシアのイスラム過激派が台頭。勢力を拡大し、旧来のイスラム穏健派と対立を強めていきます。

1992年、チェチェンの独立を認めていないロシアは、イスラム過激派の台頭による独立運動の激化、長期化を懸念し、チェチェンに侵攻開始。激烈な戦争が起こります。その後、チェチェンは親ロシア派と反ロシア派に分かれた内戦へと発展。それに乗じてロシアも首都グロズヌイにまで攻め込んできます。

 

第一次チェチェン紛争のはじまりです。

 

この戦争で生化学兵器、いわゆる毒ガスが使用され国土は荒廃。さらには、ロシア軍が村々のチェチェン人を拷問にかけたりと凄惨な事態となります。お前は親ロシア派か?反ロシア派か?と。

なお、この紛争にはイスラム過激派であるアルカイダの戦闘員も参加して、ロシアに対してゲリラ抗戦を行います。このアルカイダは、当時アフガニスタンやサウジアラビアでアメリカCIAの支援のもと、軍事訓練を受け、チェチェン紛争に参戦したと言われています。

 

反ロシア過激派は国内外でテロ活動を行います。95年にはチェチェン国境近くのロシア領ブジョンノフスクで病院を占拠。人質約2,000名を盾に病院に立てこもります。この戦いでは100人以上の人質が犠牲になります。96年にはダゲスタン領キズリャルの病院に約3,000人の人質をとって立て籠ります。

 

このあたりもCoDのエピソードは参考にしているのではないでしょうか。

 

このようにして戦況は泥沼化の一途を辿りますが、96年、反ロシア派大統領の死亡やチェチェンのゲリラ抗戦によるロシア軍の首都撤退などがあり、チェチェンとロシアとで痛み分けの停戦協定が締結。一旦戦争は終了します。

 

ここまでが第一次チェチェン紛争。

 

停戦後は、親ロシア派がチェチェンの実権を握りロシアの影響下におかれますが、引き続き反ロシア派も権勢を保ちます。さらにはイスラム過激派による国内ゲリラ抗戦も収まることはありません。

 

98年。反ロシアの独立派であるチェチェン武装勢力がイスラム世界のロシアからの解放を掲げ、同じくロシアの実質的支配下にあった隣国ダゲスタンへ侵攻を開始。さらにはモスクワでテロを行います。

 

99年、ロシアは再びチェチェン侵攻を開始。

 

ここで第二次チェチェン紛争が開始されます。

 

2000年にはロシアは首都グロズヌイを陥落させます。この戦いでチェチェン国土は更に荒廃。

 

チェチェンはロシア国内で幾度となくテロ事件を起こします。2002年には、チェチェン独立過激派によるモスクワ劇場占拠事件が発生。ロシア軍のチェチェン撤退を要求する42名の犯行グループが、人質922人を取ってモスクワ劇場に立てこもります。二日半の交渉後、ロシア特殊部隊が毒ガス攻撃で犯行グループを無力化し、制圧。しかし、この毒ガスで人質も100人以上が犠牲になります。

 

このあたり、チェチェンとロシアとを結ぶ毒ガスという因縁を感じられるところです。

 

また、過激派達はこのようなテロ活動の際、捉えた人質を殺害する様子とともに犯行声明をビデオ録画し、ネット配信しています。

そのあたりもCoDのエピソードでよく出てくるシーンですね。

 

第二次チェチェン紛争は、2009年の戦争終結まで10年に渡り継続。チェチェン国民は6万人以上が犠牲になり、何十万人もの難民が生まれたと言われています。

 

紛争開始当初は、ロシアの侵略を受けている、という捉えられ方をしていた独立派は西側諸国の支援を受けていましたが、アルカーイダとの繋がりが露見するようになってからは、独立派への支援は止まり、国際社会から孤立無縁の状態となります。

 

以上、1990年から約20年に渡ったチェチェン紛争をまとめてみました。

 

どうでしょう、CoDとの共通点を感じないでしょうか??

それでは、ここからCoD:MWのキャンペーンの物語についてまとめていきます。

 

CoD:MW

1999年、ウルジクスタンはロシアからの侵攻を受けます。ロシア軍は生化学兵器、いわゆる毒ガスを駆使してウルジクスタンに攻め入ります。村々の人々を虐殺し、拷問にかけ、国土は荒廃します。

 

ファラとハディルはこのときの侵攻により、両親を失います。当時の年齢は、見た目から想像するにファラが7歳、ハディルが9歳といったところでしょうか。彼らは村からの脱出を試みますが、すんでのところでバルコフに見つかり、捕らえられます。

 

その後、おそらくロシア軍から脱走した二人は、民兵集団であるウルジクスタン解放軍ULFを設立。ファラはその集団のリーダー、カリム司令官となります。

ロシアの実質的な占領下にあったウルジクスタンで台頭してきたのが、このカリム率いるULFと、ウルフ率いるイスラム過激派組織アルカターラです。アルカターラは以前西側諸国の支援を受けていましたが、その後なにかのきっかけで西側諸国と対立関係に。その代わりの受け皿となる形でか、ULFが西側諸国の支援を受けることになります。ウルジクスタンはロシアの傀儡国家として親ロシア派に統治されているようです。

ウルジクスタンの内戦は20年に渡り継続します。

2010年には、ファラとハディルは再びロシアの大将バルコフに捕らえられます。このときロシアは、ULFの壊滅を目指し、そのリーダーであるカリムを探していたようです。ファラがカリムであることを悟られないよう彼らは収容所で立ち回り、収容所が攻撃された混乱に乗じて脱出。この脱出の際、イギリス特殊部隊SASのプライス大尉がファラを救うべく突入し、彼らを救い、匿います。プライス含む西側諸国とファラ達との関係はこのとき以来始まったようです。

西側諸国としては、ロシアとの代理戦争のエージェントとしてULFを選び、彼らの独立運動を支援したのでしょう。

 

時間は進み、2019年。

CoD本編の開始です。

 

いかがでしょうか?

大きな流れはかなり現実世界のチェチェンと似通っているように思います。

 

ゲームでは特に詳細な設定の説明がないので、セリフや物語の展開から想像するしかありませんが、おそらくアルカターラは、ロシアも含めた西側諸国からイスラムを解放することを大義名分としたイスラム過激派組織だと思います。一方ULFは、ロシアに実質的に占領されたウルジクスタンから、その民衆を救い、祖国の主権を取り戻すべくロシアの傀儡政権であるウルジクスタン国家とロシアに徹底抗戦するレジスタンス組織ではないでしょうか。

 

そして、西側諸国はSASやCIAを通してULFを支援しています。ただ、ロシアと西側諸国が直接戦闘するのは御法度です。あくまでULFの支援という形をとってロシアと戦います。直接戦闘になると、世界大戦に繋がる恐れがあるからです。

 

なお、物語中盤までULFは西側諸国公認の支援組織でしたが、ハディルのスタンドプレーにより、ULFはアルカターラと通じている、毒ガスを盗んだ危険なテロ組織とみなされます。そして、西側諸国の支援対象から外され、敵対組織の烙印が押されてしまいます。このエピソード以降、正規軍であるアメリカ海兵隊などはULFの支援は出来ず、逆に排除すべき相手となってしまいます。

 

しかし、自己裁量の余地があるSASやCIAといったスパイ組織は秘密裏にULFの支援を継続します。本当の敵であるロシアの悪玉親分バルコフ大将とその毒ガス工場を潰す、というハディルの狙いが分かっていましたし、なによりファラの生き方を通して彼らULFの純粋な願いが分かっていたために、組織の命よりも大義を優先したわけですね。

 

このあたり、ムネアツなポイントです。プライス大尉がいつもかっちょいいのはそういうことができるからですよね。自分の信念のために動くことができる。組織の犬になることなく。

 

また、物語の中心は毒ガスの争奪戦であり、毒ガス工場の撃破です。この毒ガスは記事前半でも語りましたように、現実のチェチェン紛争でも幾度となく登場しています。

 

組織の関係性、登場人物の行動の源泉が分かってくると、CoDのエピソード理解が深まります。

 

エンディングでは、ウルジクスタンのおそらく首都であろう町に駐留するロシア軍を制圧する形で侵攻するアルカターラが出てきます。アルカターラ制圧に向けて、今度はロシアと西側が手を組み、続きはスペシャルオプスで!となって終わります。

 

これも初め見たときは意味が分かりませんでした。なんで敵対していたロシアといきなり組むの??みたいな。

 

しかも、毒ガスをロシアから盗み、アルカターラと手を組み、秘密の工事の場所をULFにバラしたハディルは、最終的に西側からロシアに身柄を引き渡されますが、エンディングではハディルはロシアの偉いさんに気に入られてぬくぬくロシアで暮らしている様子。

 

これも意味が分かりませんでした。

 

しかし、チェチェン博士となった今ならその意味が見えてきます。

 

それは…

 

とこのまま続けたいところですが、ここまでであまりにも長くなってしまったので、一旦この記事は終了といたします。

 

次回、この続きと、次回作のエピソード予想といった考察をまとめたいと思います。それでは!