ガチアサリ解説シリーズ第二回では、「逆転」をテーマに書きました。
逆転が起きやすい理由と、それを前提にした立ち回り方について、カウントリード側とビハインド側それぞれの立場に沿って考えてみました。
今回のテーマは「延長」です
ガチアサリは延長でカウント逆転すれば勝ち確です。カウントリード側もデカアサリ入れれば勝ち確。
ガチアサリの本当の勝負は延長時、もしくは延長に入るまでの攻防にあるといっても過言ではありません。
ガチアサリのルールでは、5分経過時点で
- カウントビハインド側にデカアサリがあり
- どちらのゴールも開いていない場合
延長に突入します。
ガチアサリの試合はかなり多くの頻度(私の感覚では7割くらい)で延長戦に突入し、延長で最終決着します。
延長中、相手チームよりも1点でも上回れば、その瞬間に勝利が決まります。
この延長ルールは、ガチアサリに逆転が多い理由の一つです。
そして、延長を乗り切り、勝利に導くためには、点数計算がキモです。
麻雀みたいですね。
麻雀でも強い人は必ず自分と相手との点数差を踏まえ、瞬時に手役の点数計算をすることができます。特に終盤戦、オーラスでの攻防時は顕著です。自分と相手の点数差を計算し、何点の手役で上がればトップ取れるのか、2位取れるのかなど思考をフル回転させて、状況に応じて立ち回り(?)ます。
ガチアサリの点数計算は麻雀に似ている
勝っているときに延長に入った場合、何点取られたら負けるのか。負けている時に延長に入ったら、何点取れば勝てるのか。
ガチエリアにもペナルティがありますが、ガチアサリはエリアと違ってカウントの進みが早いので、ペナルティ含めて瞬時に逆転までに必要な点数を計算できることが大切です。
たとえばこの場面
味方58(16) 対 敵45(27)
パッと計算できますでしょうか?
あと30点で勝ちか。ということは、デカアサリ決めて小アサリ4個で勝ちだな、みたいな。
上手い人はそこまで瞬時に把握していると思います。まあ、私レベルだとそこまでは頭が回りませんが。
それでも、ある程度ざっくりは把握してます。逆転のためにはデカアサリ入れた後、何個か小アサリ入れないと逆転できないなとか、そんな感じです。
個人的に点数計算のコツは
- カウントリードしているとき
自チームのペナルティは無視する
- カウントビハインドしているとき
敵チームのペナルティは無視する
こうすることで少しでもシンプルにすることができるので計算しやすくなります。
先ほどの例で言いますと
- 延長時の点数
味方58(16) 対 敵45(27)
カウントビハインドしてるので、ここで把握すべきは、こちらが何点取れば逆転かということ。いらない情報は敵チームのペナルティである(27)
この邪魔な情報を除くと
味方58(16) 対 敵45
なんだか急に分かりやすくなりませんか?
計算の順序としては
- 58-45=13
- 13+(16)=29
こんな感じで計算します。
直感的にデカアサリ決めて、あと9点だって分かります。
逆のパターン
- 延長時の点数
味方43(13) 対 敵60(20)
このとき必要ない情報は、こちらのペナルティです。よって
味方43 対 敵60(20)
こうすると、37点か、敵にデカアサリ二個決められたら終わりだな、ということがすぐに分かります。
試合終盤になると、延長入りそうな時は大体分かりますしね。延長入る前から点数計算しとくと、いざ延長入ったときに焦らず済むかと思います。
延長時の立ち回りは点数差次第で、リードしていてもされていても変わってくるので、しっかり把握できるようにしましょう。
さて、次からは延長時によくあるケースを取り上げ、そこでの立ち回りについて考えます
延長時によくあるケースでの立ち回り
ケース1
- 延長突入時点でカウントリード
- 得点差はペナルティ含めて20点未満→デカアサリ一個で逆転負け
- 敵はデカアサリ保有
このケースでの立ち回りはどうすべきでしょうか。
スペシャル増加チームは敵チームです。
そして、味方がデカアサリ持っても、それは変わりません。
以上から、味方は原則としてデカアサリは持たずに全員で敵の打開(ゴール)を防ぐことが第一となります。自陣ゴール下に引きこもりすぎることなく、前線を下げない意識を保ち、敵を一枚ずつ落としていく。敵を一枚落とせれば大抵敵の打開は失敗します。デカアサリ持ちの場所は分かっているので、そこをやれればよいですし、やれなくても突っ込んでくる敵をやる動きが大切。ただ、延長終了ぎりぎりまで敵をやれないまま時間が進むと、敵にスペシャルが溜まってしまい最後の最後で打開を許しがちなので、時間との勝負であることも意識しましょう。
そして、このケースにおいて防衛側が考えるべきことはアサリの保有についてです。
この場面で防衛側はあえてデカアサリを作る必要はありません。状況が変わらないからです。
小アサリを集める必要もありません。デカアサリ一個で逆転負けされるため、相手がいくつアサリを持っていよう、拾われようが関係ないからです。
むしろ、敵に小アサリを拾わせてデカアサリをいくつも作らせてしまった方が居場所を把握できるので、こちらに有利に働きます。少し応用的な動きになりますが、あえて敵にデカアサリをたくさん作らせるのもありだと思います。
なお、例外としては、筆系やカーリング持ち、イカスフィア持ちなど、抜けが得意な武器が、確実に裏抜けしてデカアサリを敵ゴールに入れられるのであれば、それで試合を終わらせられるので結果オーライです。
このとき大事な点は、確実に成功させられるかどうかの見極めです。一気に攻勢をかけてくる敵に対して、防衛側は人数不利になります。その状況で、敵よりも早く裏抜けしてゴールを決められるかどうか、という見極めの上、いけると踏めば行って良いでしょう。
しかし、ワンチャンのギャンブル、一か八かで動くのであれば、それはやめるべきです。失敗した場合は敗戦に直結してしまうからです。
ケース2
- 延長突入時点でカウントリード
- 得点差はペナルティ含めて30点
- 敵はデカアサリ保有
続いてケース2です。これはケース1とほとんど同じですが、得点差が開いている場合です。
防衛側として基本的な動きはケース1と変わりません。ただ、小アサリは多少集めたほうが良いです。特に自陣周辺のやつですね。正確に言うと、集める必要はありますが、保有する必要はないです。
どういうことかと言うと、集める必要があるのは、敵に拾われないため。保有する必要がないのは、使い道がない上、デスすると敵に小アサリを奪われる危険性が生まれるからです。
ではどうすべきか。
少なくとも自陣にある小アサリは集めておくが、必要以上に保有しない。場合によっては集めたアサリをステージ外に捨てる。
これがこの状況において適した動きとなります。
よく、上位勢のガチアサリ配信で、終盤アサリをステージ外へ捨ててたりするじゃないですか。あれ、以前は意味が分からなかったのですが、今思うとそれがこれなんですね。
しかし、アサリ捨てるのに夢中になってデスしたりゴール開けられたりしては本末転倒なので、そこは注意が必要です。
なお、ハイカスのような後衛はデスしにくい位置で戦いますし、立ち位置的にデスしたときにアサリをばら撒いてそれを敵に取られるリスクも少ないため、小アサリは保有しといても良いかと思います。捨ててるヒマあったらチャージしてキルを狙いにいった方が良いかもしれません。
延長時間20秒を意識した立ち回り
延長は基本的に20秒以内にゴール開けられなければ終了です。
防衛側においての最重要ポイントは、この20秒を耐え忍び、デスしないようにキルすることです。当たり前ですが…でも重要!
かなりピンチな状況ではありますが、焦ってはいけません。20秒しかないので敵も焦っているのです。
敵は大抵デカアサリを複数作って、今にも一気にスペシャル打開してきそうですが、落ち着きましょう。
デカアサリを持っているということは、位置バレしているということ。
デカアサリ持ちにしっかり狙いを定めて、一人ずつ落としていきましょう。
敵の位置がはっきり分からなければ、マップを開きましょう。これは結構大切です。マップ開かなくても敵デカアサリ持ちの方向は分かりますが、目視できていない場合、マップ開かないと正解な場所が分からず、意外と近くにいたり、もしくは遠くにいたりして、適した動きが出来なくなります。
そして、この場面でやってはいけないことは、デスしないことを意識するあまり、自陣ゴール下に引きこもってしまい、前線を下げてしまうことです。
裏抜けに注意しつつも、前線を下げすぎないようにしましょう。
20秒しかないとはいえ、時間が経つにつれ敵に有利に働きます。前線を下げることはゴール下に敵を招き寄せ、裏抜け・スーパージャンプやスペシャル打開を許すことになります。
多少リスクはありますが、ゴール下に籠らず、少しでも前目で戦い、ゴールに近づけさせないことが肝要です。
そして、速やかに一人ずつ落としていく。
そうすれば、防衛は上手くいきやすいです。
そして、カウントビハインドしている攻撃側においての最重要ポイント。
これも防衛側と同様にデスしないことです。20秒しかないですが、20秒もあるとも言えます。
20秒あればスペシャルが溜まります。一人でもデスするとほぼゴール開けて追加得点とるのは厳しくなります。点数差にもよりますが、そこそこ点差がある場合は特に、絶対に無理して死なず、スペシャル溜めて敵を殲滅し逆転を狙いましょう。
延長20秒の感覚を掴む
何度か20秒と強調しましたが、この20秒の感覚を掴むのに良いのがサイレン(警報音)です。
延長に入るとビーコビーコと鳴り出すサイレン。
このサイレンが鳴る回数は16回です。
20秒数えるのは難しいですが、サイレン16回と覚えておくと、延長残り時間がどの程度かサイレンを頼りに段々と分かるようになると思います。
今回はここまでといたします。
次回は、ここまでの内容を踏まえつつ、ガチアサリでのハイカスの動き、立ち回りを中心に、具体的にまとめていこうと思います。